ブラウスにシャツ、キャミソール…洋服はたくさんの種類があり、気軽に手に取れる時代ですね。
しかし<洋>という漢字が表す通り、どれも海外から端を発する服です。
たまには、どこか懐かしく、古き良き<着物>に触れてみませんか。
日本独自の民族衣装とも呼ばれ、その鮮やかな絵付け、色っぽい濃淡は、他国の服にも引けを取らないもの。寧ろ、色・形・絵…考え抜かれた繊細なデザインは、一歩先を行くかもしれません。
ですが今は日常的に着ない、重々しいイメージが根付いており、日本人でもちょっと手が出しづらいのが事実。
でも大丈夫!今回はそんな着物ビギナーさんの強い味方「和処巴」さんから、気軽に手に取りやすい、現代チックなデザインの着物をご紹介します。
まずは今回主役の着物「縦ぼかし染越後印伝単仕立」
名前の通り、縦方向に色をぼかしたグラデーションな仕上がり。
シーンを選ばない定番の濃紺から青に、晴天を思わせる水色、清流のような青緑へと変化していく色味の美しさは、思わず目が離せなくなるほどです。
また、色が縦に流れるよう作られているので、自然と美しい細身に見せてくれます。
そして何と言っても気になるのは、絵付け。
味わいのある空に舞い落ちる雪の結晶にも、きらめく星々にも見える繊細な模様です。よく馴染むベージュ・カラーを中心に白を差したハイライトなデザインが、現代的で可愛らしいですね。
ここでも上から下に、流れるように描かれているので、まるで星の雨の中に立っているような、神秘的な情景を思わせます。
着物を一層引き立てる帯は「西陣織袋帯 桜紋織」
柔らかなアイボリー・カラーに、ふんわり薄く描かれた桜の枝と花が、日本ならではの奥ゆかしさを演出します。
色味こそシンプルですが、平安時代より続く高い技術力が光る、しっかりとした風合いは、西陣織ならではの逸品です。
今回は着物の色を引き立てる帯のごとく、足元もほんのり桃色の草履を合わせてみました。
アクセサリー類は思い切って無し。それでも女性を華やかに魅せるのが、着物の強みですね。
いかがでしたか?
まるで結婚式に切るかのような、重たくて豪華絢爛なものを想像していた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ですが、着物は本来<普段着>。無理に背伸びをしない、素敵なものはまだまだ沢山あります!
是非、もっと気軽に楽しんでみてくださいね。
衣装協力